特別企画第1弾!原因を調べてみよう。

俺の過去の愛車、アプリオを分解して調べる事にしようか?


なぜフルロックして壊れたのに、完全に停止した後は牽引できるようになったのか?

それをきちんと、明確にしておく事もこのページの目的かもしれないと思い、アプリオを分解してみた。

まずは、インパクトドライバーを使用してケースカバーを開ける。

これがまたえげつない。固着して一筋縄に外れない。

やっとこさ外したケースカバー。↓


この写真では、既に絡まったベルトの一部を切り、外してある
外して分かったが・・・。この固着は、ベルトの破片がビスの間に落ちて摩擦熱で溶けたゴムがケース内で固着したものであることが分かった。今回の場合はそう、判断したわけだが・・・。それというのも、クランクケース側にはこのように、溶けたゴムがくっついて出来た黒い線があった。ここに溜まった溶けたベルトのカスが冷えて固まって、簡単なネジロック剤の役割を果たして居たようだ。端っこのガイドみたいな筒状のパーツにタップリ付着して、いたけど・・・。

そして、実際に、この部分を検証する。


これはベルトの内側。プーリーの駆動力をクラッチへ伝える部分だ。完全に、中の芯線ケプラー素材と分離ゴム部分とも分離してしまっていた。どうやら、これが、クラッチ類に固着して、クラッチの動きを阻害クラッチがアウターに接触したままになってリヤのフルロックを招いたようだ。クラッチのアウターケースにも巻き付いて居た事からも伺える

そして、↓の写メをご覧頂こう。

破砕したベルトの破片が、ドライブフェースの冷却フィンを直撃して破壊している。
アルミ削り出しドライブフェースのフィンは人力で折ることなどまず出来ない。これを見る限り、とてつもない破壊力である。
全部で3枚のフィンが破壊されて居た。


こちらは隣のフィンまで破壊され居た。千切れたベルトが内部で飛び散って、ドライブフェースの被害を増大させた。

中心に見えているのはナットで固定されている部品。名前は忘れたが、ナットのワッシャの下にある部品。
コレは突然固定されたプーリーと、回り続けようとするエンジンの間で発生した摩擦クランクシャフトとナットが回り続けて、ドライブフェースのこの部分を削りとってしまい、ナットに力を加えるとクランクシャフトだけがクルクルと回ってしまった


プーリーの表面も物凄い傷だ。ベルトの破片がこの傷をつけたようだ。

ABSの想像を超えて居た。クランクシャフトにクラックまで発生させるという半端ではないだ。いきなり固定されてしまった逆の力で、クランクシャフトがねじれて曲がっているのが分かるほど。

これが、プーリーの内側を垣間見た状態。残念ながら、プーリーを外せなかったので、この内側を開ける事は出来なかった。
だが、ここでも最高速側で固定されてしまった様子が伺える
バックプレート押し出された状態で固定され、内部で異常振動が起こされた結果このように、ウェイトローラー暴れ回った事が伺える。

これも、回転方向と垂直方向挟まってしまったウェイトローラー。こうなってしまうと、プーリー裏側も洒落にならんぐらいに破壊されていると見て間違いない。通常、こんな風になってしまうと、プーリーの中のウェイトローラーの稼動部分は完全に破壊されてしまう。奇跡的に無事な場合もあるらしいが・・・。

トルクカムクラッチ。こっちは軽傷だが、交換が必要だろう・・・。

駆動部分と剥離してしまった、ベルトの外側部分。間に挟まっていたケプラー素材はバラバラになっている。
外す為にワイヤーカッターで切り取り外した。

以上を踏まえた上での原因を追求しよう。

学生時代からの友人が豪語する慣らし不用理論に基づき、慣らさず走った結果、ケプラー素材がベルトと馴染まない状態になる。
ベルトは3層になっている。
この抜け殻と、プーリーに絡まっていた樹脂製のワイヤー、駆動系に接触するゴムっぽい樹脂部分。
慣らしを行わなかった結果、本来なら、各層が熱で溶け合い密着するようになった筈だったが、不十分な慣らしで各層が中途半端にくっついた状態だった筈だ。
ウェイトローラーのセッティングが合っていないせいで最初からフルスロットルにするものだから、ベルトへの負担は半端ではなかった。
パワーバンドに入った瞬間に始まる急激な加速に、ベルトが耐えられなくなったのだ。いきなり引っ張られるので、十分に溶け合っていない各層は次第に分離を始める。
もっとも過酷な状態に晒される接触面は当たりがつかないので、磨耗してしまう。磨耗が進み、急激な引張に耐えきれず、最初にヒビか何かが入った場所に力が集中した状態を作り出し、経年劣化と重なってそこを中心に一気に剥がれたのだろう。
直前最も調子がよくなって居たのだが、千切れる寸前に出た最高速は何だったんだ?

・・・千切れたベルトが絡まってエンジン停止は納得行った。
それが元で、破損。プーリー、クラッチ関係を破壊したが・・・それともたまたま最高速が出切った辺りで、耐えきれなくなって千切れただけなのか?

この辺りがイマイチ分からない。

この後、セルを回したらエンジンは掛かった。
どうやら、エンジンは無事だったみたい。
不思議だね。まぁ、ベルトが噛みこんで、ボロボロになってクランクシャフトの動きを阻害してただけみたい。

でも、俺の作業環境では到底修復不可能なので、廃品回収のトラックに引き渡した。

今ごろは使えるパーツ引っこ抜いて北朝鮮に輸出されているだろう。

特別企画終わり。